お酒を飲んでまったりとしていた土曜日の夜
特にやることがないときは動画配信サイト(特にyoutube)で気になる動画を見ていることが多いのですが、
右の動画欄に、ふと目に入った懐かしい画像を見て、何気なく再生しました。
その動画がスーザンボイル。
(動画を貼るのがOK / NG どちらかわかりませんでしたので貼りません。youtubeで「スーザンボイル」と検索して一番上の動画ですね。)
そういや一時期はものすごい有名になって、ニュースや動画などでもひっきりなしに姿を見たなー、、、
と思いながら見ていたところ
泣きました。
スーザンボイルを見て涙
歌いだしの1フレーズを聞いて、もう涙。
いやー、なんだったんでしょうか。普段は泣いたり、感動したりすることはあまりないのですが、いきなり来ましたね。
この人がこの時に世間から認められ、その後一躍スターになったことももちろん知っていたのですが、なぜか涙が出ました。
歌声に感動した?
もちろんそれもあるのでしょうが、私は音楽を初め芸術関係にはとても疎いと自認しています。歌声の違いなんてよく分からない。
映像に感動した?
いや、それもない。とても失礼な言い方ではありますが、おばさんが歌っているだけです。
それでも泣いてしまった。その後はずっとウルウルしながら歌い終わるまで見て、最後の審査のところでまた涙して終わりです。
ただおっさんが涙を流しただけの気持ち悪い出来事ですが、自分でもなぜ泣いたか分からなかったので、一日経ってちょっと考えてみました。
動画の要約
動画はイギリスのTV番組「 Britain's Got Talent」の一部。
様々な芸や技を持った人がスターになるために挑戦するオーディションをTV番組として放送する、というもの(だと思う)
それで勝ち進んでいけば、何らかの夢がかなうような出来事が起こるんだと思います。詳しくは知りません。
さて、当のスーザンボイルの紹介シーンはコミカルに演出されています。
47歳。未婚。ファーストキスもまだ。
控室ではサンドウィッチみたいなのを食べてる。
司会者の質問に答えるも、言葉に詰まったり、歌手になりたいと言ったら笑いが起こったり、、、
その場にいるほとんどの人が呆れたような表情をしています。
そんな中、彼女の歌が始まります。
いざ歌いだした途端、会場が驚きと歓声に包まれます。
スタンディングオベーション。
歌い終わった後は称賛の嵐。審査員3名のyesで満点となります。
なぜ泣いたのか?
を、考えてみました。
まずは、スーザンボイルが実力で観客の評価を変えた、大逆転劇ともいえる爽快さ。
番組の中でもコミカルに編集され、その容姿からも年齢と言動からも見ている人は憐みの目というか、嘲りの目というか、「ちょっと変な人が出てきちゃったぞ」という考えが多くの人の思うところだったと思います。
私も正直、そんな考えになりました。
そんな年で歌手になりたい?もっと現実みたら?
みたいな。
それが、いざ歌いだすとあの歌声。全員が度肝を抜かし、一瞬で彼女の世界に引き込まれていく。すばらしい才能をもった人だと気づかされます。
そこで自分の中の、見た目で人を判断していたところ、言動から変な人だと決めつけていたところ、それらから自分は彼女を嘲る資格のある、上から目線をしてもよい立場だと考えていたところ。
そんな思い上がりの勘違いが、ただの勘違いだということを、彼女は歌うことだけで気づかせてくれた。
たった1フレーズだけで。
そこに感動して、自分が恥ずかしくなって泣いたのだと思う。
そしてもう一つ。
それは、彼女の自信からくる堂々とした立ち居振る舞いです。
47歳でファーストキスはまだ。歌手になりたいと言ったら笑われるだろう。
そんな考えは彼女の中にもあったと思う。
ただそれでも堂々と話し、年齢で笑いが起こってもそれをジョークに変えてしまうような余裕が彼女にはあります。
それは彼女が乗り越えてきたからなのでしょう。あれだけの人の前で堂々と受け答えし、歌を歌う強さを持っているのは彼女の心の強さの証だと思います。
そんな姿を見て、自分にそんな度胸もなく、能力もなく、それなのに上から目線で彼女を評価してしまう自分が情けなくなり、涙したのかと思います。
なんだかんだネガティブなことを書いたけれども
私はこの動画で泣いて、上に書いたことを感じて、結果的にはとても前向きな気持ちになれました。
ありていに言うと、大事なものに気づかせてくれたような感じ。
変に斜に構えて、何の根拠もないのに上位者のように振舞っていた自分に気づかせてくれたこと。そんなことでは何も成長しないのに。その間違いに気づけた。
また自分の好きなこと、得意なことを隠そうとせず、もっと積極的にやっていこうと思えたこと。それに関して人の目を気にする必要はないということ。
もうちょっと自由に生きてみてもいいなーと思えた、そんな出来事でした。
(ちなみに動画は2009年。8年前です。ほんとにいまさらだなぁ。)