増量期と減量期の意味とその必要性については、前回の記事で書きました。
今回は、それぞれの期間で
- 食事はどうコントロールすればいいのか
- タンパク質はどのくらい必要なのか
について書いていこうと思います。
⒈増量期の食事
とにかくたくさん食べましょう
増量期は、簡単に言ってしまえばたくさん食べることです。自分の消費カロリーを超える食事をすることです。
それによって
- 体の中にエネルギーが満たされ
- 筋力を最大限に発揮したトレーニングが可能となり
- 筋繊維の修復が不足なく行われ
ることになります。
常にこの状態に持っていくことを目的としているのが増量期です。
食べ過ぎると脂肪が多くなる
ですが、ただ闇雲に食べると脂肪も多くついてしまいます。これではいざ減量!となった時に苦労します。
それを避けるためにも摂取カロリーは決めておくことが重要です。
では、摂取カロリーをどのように決めるのか?というと、月々に増やす体重の目安から決めていくのが理想です。
体重は+1.5kg/月まで
しっかりと筋肉を発達させながら、脂肪はつけすぎない。そんな理想のバルクアップを目指すなら、体重は1ヶ月あたり+1.5kgまでとしましょう。
いくら理想的なトレーニングと食事を行なっても、1ヶ月あたり1kgも筋肉もつけるのは難しいですそんなこと滅多にないとも言っても過言ではないでしょう。
ただ増量期は常にエネルギーを余分に摂らなければいけません。その状態だと脂肪も付いてきます。
多少の脂肪がつくことは恐れず、筋肥大のためにエネルギーを多く摂るためには1.5kg/月ほどの増量ペースが望ましいのです。
カロリーは+300kcal
1.5kg増量するのであれば、消費カロリーよりも1日あたり300kcalほど摂取量を多くしましょう。できる限り毎日、いつもよりちょっと多く食べるようにします。1日にドカッと+2000kcalも摂り、あとの6日はいつも通り、、、なんて方法では筋肉の成長は遅く、脂肪が多くついてしまいます。(チートデイという考え方もあります。ほかの記事でまた説明します。)
タンパク質は体重×1.5g
タンパク質は体重×1.5gを目標に摂りましょう。例えば60kgの人であれば60×1.5=90g が目標となります。
筋肉の成長にはタンパク質は不可欠です。トレーニングしていない人と比べると、タンパク質摂取量は多くなるのも必然です。最初は目標の高さに驚くかもしれませんが、食生活を見直し、プロテインなどを有効活用することで、意外と簡単にタンパク質は摂取できます。ぜひトライしてみてください。
ただ、いくらタンパク質を摂るためとはいえ、摂取カロリーがオーバーしすぎては意味がありません。しっかりとカロリーは設定値内に収めるよう計算しましょう。
⒉減量期の食事
カロリー管理が最重要
減量期は脂肪を落としていく期間です。脂肪はエネルギー貯蔵の役割を持っていますので、それを減らすには摂取エネルギーを抑え、脂肪をエネルギーとして消費する必要があります。
そのためには食べるものを考え、摂取カロリーを管理していくことが最重要となります。ここをちゃんとしないと、『気づかないうちに食べ過ぎてた』なんてことにもなりかねません。そんなことをやっていては、いつまで経っても痩せることはできません。
理想は月に体重の5%減
体重を落とすスピードは人それぞれで、いつまでにここまで体重を落としたい、という目標の元に計画を立てればいいでしょう。
ですが理想として、今の体重の5%を1ヶ月で落とす、というのが体に無理をかけずに痩せられるとされています。
例えば体重60kgの人は3kg、70kgの人は3.5kgを1ヶ月で落とすことになります。
体づくりをしている人の中には、1ヶ月で10kg落としたりする人もいますが、彼らはプロです。何も知識のないままマネだけするのはリスクがあります。まずは基本に立ち返って、5%減を目標に立てましょう。
摂取カロリーの目標を決める
減らす体重が決まったら、摂取カロリーの目標を決めましょう。
前提として、脂肪1kgを減らすには、7200kcalを消費する必要があります。運動だけで減らすという方法もありますが、結構難しいものなので、基本的には食事のコントロールで減らしていきます。
例えば1ヶ月に3kg減量するとしましょう。3kgの脂肪を減らすためには21600kcalを減らすことになります。日々均等に減らすとすると、1日あたり720kcalずつ、となります。
タンパク質は減らさない
ここまでで、減らすべきカロリーがわかりました。が、減量中でも減らしてはいけないものがあります。
それは、タンパク質です。
タンパク質を減らしてしまうと、筋肉量が減ってしまいます。厳密にいえば、ダイエット中に筋肉を全く減らさないことはほぼ不可能なのですが、減る量が多くなってしまうのです。
タンパク質は肉や魚などに多く含まれています。したがってそれらを中心とした食事を食べますが、カロリーを取り過ぎてしまう可能性も大です。
高タンパクで低脂肪・低カロリーな食品(鶏ムネ肉など)を選択することが多くなるでしょう。
プロテインも低カロリーでタンパク質が補給でき、しかもお手軽なので有効活用していくと便利です。
最後に
増量期も減量期も、体づくりには大切な期間です。
やってることは真逆のように感じますが、どちらの期間にあっても重要なのは、カロリーコントロールとタンパク質摂取量です。それぞれの目的に合った目標を決めることが大事です。
体づくりは食事が7割とよく言われます。ここをおろそかにしては、思うような結果を得ることは難しくなるでしょう。
自分には今何が必要なのか、目的は何なのかをしっかりと考え、自分に合った目標を立てましょう。