原則として筋肉は、体にエネルギーが余分にある時に成長します。もう少し詳しく言うと、摂取カロリーが消費カロリーを上回る時に適切な負荷を与えることで筋肥大します。
そこで登場するのが増量期と減量期と言う考え方。
増量期とは、摂取エネルギーを多くして筋肉を成長させる時期のこと。
それに対して減量期は、増量期に付いた余分な脂肪を減らすダイエット期間のことです。
詳しくみていきましょう。
増量期とは?
増量期とは、筋肉を大きくする時期のことです。
先ほども言いましたが、筋肉は摂取カロリーが消費カロリーを上回る時に、適切な負荷を与えることで成長します。
従って、増量期には常にオーバーカロリーの状態にしておくことが重要です。
もちろん余分なカロリーまで取っているわけですから脂肪も少なからず付きます。ですがこの時期は気にせずにカロリー摂取していくことが重要です。
とはいえ筋肉のつくスピードには限界があるので、増量期で脂肪ばかりついても仕方がありません。摂取カロリーもしっかりとコントロールして、筋肉と脂肪のバランスをとっていきます。
減量期とは?
減量期とは、増量期で付いた脂肪を落とす期間のことです。ダイエットと似ている期間です。
増量期ではどうしても脂肪がついてしまうもの。これをそのままにしておくと、見た目はブヨブヨのおじさん体型になってしまいます。せっかく筋肉がついたのに、これではもったいない。
そこで減量期の出番です。
ただ一般的に知られているダイエットと違うところは、出来るだけ筋肉を減らさずに脂肪を落とす、というところにあります。
減量期は摂取カロリーを消費カロリーよりも低く抑えます。なので、体の中の脂肪は分解され、エネルギーとして使われますが、筋肉も同様に分解されてしまいます。
それを防ぐために、タンパク質(筋肉の成分)をしっかり摂取し、なおかつ筋トレを増量期と変わらずハードに行う必要があります。
そこまでしても、どうしても筋力、筋量は減ってしまいます。それは仕方のないことなのですが、それでも出来る限り抵抗し、最小限に抑える努力をするのです。
増量期・減量期は必要なのか
正直なところ、ベストボディジャパンやフィジークなどの大会に出る本気の人でなければ、厳密に増量期や減量期を計画立ててやる必要はないと思います。
ゴリゴリに脂肪を減らす必要もないですし、体の大きさが短期間で大きく変わるので、それに対応するのが大変です。体に疲れもたまります。
そして何より、増量期の体は絞れた良い体とはお世辞にも言えません。カッコよくなるために筋トレしているのに、カッコ悪い体になったら意味ないですからね。
一旦脂肪を落として、絞れた体をキープしながらゆっくり筋肉を成長させていくのが望ましいと思います。
ですが、増量期と減量期を取り入れる大きなメリットの1つに、成長が早い、というものがあります。
筋肉を効率的に大きくするには、より体にエネルギーが満たされている方が効果的です。エネルギーが多いと筋力が上がり、より重い重量でトレーニングできます。それにより、筋肉が適応しようとしてさらに大きくなるのです。
本気で体を大きくしたい人がよく増量期を取り入れていることからも明らかと言えます。
見た目はいいから早く大きくなりたい!という人は、取り入れることをおすすめします。
さいごに
増量期と減量期という考え方は、筋肉を大きくするにあたって基本となります。
やる、やらないは別として、どのような状態なら筋肉がつくのかということを学ぶのは大事です。
しっかりと身につけて、自分の中の選択肢の一つにしましょう。